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質問・条例提案

2025.10.09

文書質問 平和事業について・バス停のベンチと上屋(屋根)設置について・都営住宅の環境改善について 原のり子都議(北多摩第4区選出)

質問事項

一、平和事業について

二、バス停のベンチと上屋(屋根)設置について

三、都営住宅の環境改善について

 

答弁
一、平和事業について

二、バス停のベンチと上屋(屋根)設置について

三、都営住宅の環境改善について

 

一 平和事業について

 2025年は戦後・被爆80年です。今年の夏は、例年以上に、各地域でさまざまな平和のとりくみがおこなわれました。戦争を体験された方々が高齢になり、その痛苦の体験や思いを、戦争を知らない世代がしっかり引き継いでいくことが、重要な課題となっています。最も大事なことは、歴史の事実を学び、共有することです。

 清瀬市では、1995年から毎年、ピースエンジェルズ(児童・生徒広島派遣)事業を実施しています。市のホームページには、「広島において、直接過去の事実を体感することによって、戦争の悲惨さや人命の尊さを再認識し、戦争の事実を風化させることなく、平和な社会を創造していくことのできる力を育てることを目的にしています」と書かれています。公募によってあつまった小中学生たちが、広島に行き被爆者のお話しを聞いたり、平和記念資料館などの見学をおこない、学んだことを「平和祈念フェスタin清瀬」で報告しています。今年もすばらしい報告でした。子どもたちは口々に、広島に直接行き、現地を見て、被爆者のお話を聞いたことが本当によかった、平和の大事さを伝えたいと話していました。

 都としても平和事業を実施していますが、戦争を風化させないということが焦眉の課題となっているなか、この機会に子どもや若者が主体的に参加できる内容に充実させていくことが必要だと考え、以下質問します。

  1. 戦後・被爆80年という節目の年にあたり、東京都としての平和事業を充実させてほしいと考えますが、東京都としての平和事業にとりくむ意義、目的、実施状況をお聞かせください。また、東京都戦没者追悼式及び東京都原爆犠牲者追悼のつどいを実施していると認識していますが、これらの事業の実施状況をうかがいます。

  2. 東京都が実施している平和事業において、区市町村との連携はおこなわれていますか。

  3. 都内の区市町村において、自治体の予算による平和事業にとりくんでいるのはいくつあるか把握していますか。また、東京都の補助はおこなわれていますか。

  4. そのなかで、子どもや若者を被爆地等に派遣するとりくみをおこなっている区市町村はどのぐらいありますか。

  5. 戦争を語り継ぎ、風化させず、平和を守っていくために、子どもや若者を対象にしたとりくみをおこなう区市町村を都が支援すること、そして都としても新たなとりくみを実施することを求めますが見解をうかがいます。

  6. 自主的な団体や町会・自治会などで、戦争の悲惨さや平和の大切さを語り継ぐことにとりくんでいる団体もあります。これらの団体の要望を聞きながら支援し、また体験談などの財産を行政として引き継いでいくことも大切だと思いますが、見解をうかがいます。

 

二 バス停のベンチと上屋(屋根)設置について

 私の地元、清瀬・東久留米地域は、多くの市民が民間路線バスを利用しており、日々の生活で欠かせないものとなっています。ただ、ベンチや屋根がないバス停も多く、高齢者や障害者、妊婦さんなどからは、「待っているのがつらい」「ベンチをおいてほしい」と声が寄せられます。また、屋根もないため、酷暑や雨のなかのバス待ちはとても過酷です。

 足立区では、昨年度から、「足立区路線バス停留所環境整備補助事業」を実施し、ベンチ、屋根、バスロケーションシステムデジタル表示機器設置をバス事業者が実施する場合、かかる費用の半額か200万円(いずれか低いほう)の補助を行うとしています。また、既設の交換や撤去費用も対象としています。

 都としても、自治体間格差がでないように補助制度をつくることが必要ではないでしょうか。

  1. 都営交通では、ベンチや上屋の設置をどのようにすすめていますか。また、今年度の個所数、予算はどのようになっていますか。

  2. 民間バスには都からの支援はありませんが、独自に補助を実施している区市町村もあります。どのぐらいあると把握していますか。

  3. ベンチや上屋の設置を実施しようとする区市町村への都の支援を行い、自治体間格差が生まれないようにすべきと考えます。いかがですか。

 

三 都営住宅の環境改善について

 都営住宅の空き室のベランダや、入院等で人が不在の部屋のベランダなどに、鳩が巣をつくり、近隣の人たちが鳩の糞や騒音などに悩まされている事例があります。「自分の責任ではないのに、なぜ何も対応してもらえないのか」「個人でやれる対策は限界がある」などたくさんの声が寄せられています。空き室や長期不在の部屋のベランダに、入るわけにもいきません。都が対応すべきではないでしょうか。

 全国を見ると、徳島県の県営住宅では、「空き家のベランダについては、現状を確認の上、必要に応じて公社で防鳥対策を行っている」とのことです。人の部屋のベランダにくる鳩被害から、自宅を守るためにお金を負担して対策を取らなければいけない実態は、早急に改善すべきです。よって、以下のことについてうかがいます。

  1. 鳩による被害について、どのぐらい相談が寄せられ、対策についてどのように話していますか。

  2. 空き家のベランダや、入院等で人が不在の部屋のベランダの見回りをおこない、公社で清掃、及び防鳥対策を行うべきですが、いかがですか。

  3. 都営住宅居住者で希望する方には、防鳥ネットなどの対策グッズを無料で配布することが必要だと思いますがいかがですか。

 この問題を放置することは、衛生上問題があり、健康被害が起きてしまってからでは遅いと思います。居住者の健康を守るために、一日も早く対策をとることを求めます。

 

原のり子議員の文書質問に対する答弁書

 

一 平和事業について

1 戦後・被爆80年という節目の年にあたり、東京都としての平和事業を充実させてほしいと考えるが、東京都としての平和事業にとりくむ意義、目的、実施状況を伺う。また、東京都戦没者追悼式及び東京都原爆犠牲者追悼のつどいを実施していると認識しているが、これらの事業の実施状況を伺う。

(回答) 戦争の記憶を風化させることなく、次の世代に語り継ぎ、平和の大切さを伝えていくことは重要です。 そのため、都は、東京都平和の日条例(平成2年東京都条例第90号)を制定し、3月10日の記念式典をはじめ、東京空襲資料展の開催など、平和関連事業を実施しています。 令和6年度に実施した記念式典には367人が参加し、東京空襲資料展には計2,833人が参加しました。 毎年8月15日には、戦没者の御遺族等が参列し、東京都戦没者追悼式を開催しています。令和7年度は432人が参列しました。 また、毎年、都内在住の被爆者やその御遺族等が参列し、東京都原爆犠牲者追悼のつどいを開催しています。令和7年度は154人が参列しました。

 

一の2 東京都が実施している平和事業において、区市町村との連携はおこなわれているか伺う。

(回答) 都は、所有する東京空襲関連資料を各区市町村が開催する平和展等に貸し出しています。

 

一の3 都内の区市町村において、自治体の予算による平和事業にとりくんでいるのはいくつあるか把握しているか伺う。また、東京都の補助はおこなわれているか伺う。

(回答) 都は、区市町村の予算による平和事業については把握していません。また、都は、所有する東京空襲関連資料を各区市町村が開催する平和展等に貸し出しています。

 

一の4 そのなかで、子どもや若者を被爆地等に派遣するとりくみをおこなっている区市町村はどのぐらいあるか伺う。

(回答) 都は、区市町村の予算による平和事業については把握していません。

 

一の5 戦争を語り継ぎ、風化させず、平和を守っていくために、子どもや若者を対象にしたとりくみをおこなう区市町村を都が支援すること、そして都としても新たなとりくみを実施することを求めるが、見解を伺う。

(回答) 都は、所有する東京空襲関連資料を各区市町村が開催する平和展等に貸し出しています。 また、毎年3月10日の東京都平和の日に合わせて、平和の意義や大切さを都民に周知しており、今年度は、広報動画をユーチューブやインスタグラムに掲載するほか、子供向け新聞への広告を追加するなど、若者に向けた発信も行っています。

 

一の6 自主的な団体や町会・自治会などで、戦争の悲惨さや平和の大切さを語り継ぐことにとりくんでいる団体もある。これらの団体の要望を聞きながら支援し、また体験談などの財産を行政として引き継いでいくことも大切だと思うが、見解を伺う。

(回答) 都は、所有する東京空襲関連資料を各区市町村が開催する平和展等に貸し出しており、各地域において、住民に平和の大切さを伝える取組への支援となっています。

 

 

二 バス停のベンチと上屋(屋根)設置について

1 都営交通では、ベンチや上屋の設置をどのようにすすめているか伺う。また、今年度の個所数、予算はどのようになっているか伺う。

(回答) 都営バスでは、停留所の上屋やベンチについて、歩道の幅員、支障物や埋設物の有無、御利用状況等を勘案し、関係者の理解も得ながら整備を進めています。 令和7年度は、上屋やベンチの整備費として約2億3,200万円の予算を計上しており、上屋30棟、ベンチ30基の新設・建替などを行う予定です。

 

二の2 民間バスには都からの支援はないが、独自に補助を実施している区市町村もある。どのぐらいあると把握しているか伺う。

(回答) 都は、民間事業者等に対し福祉のまちづくりのための整備費を補助する区市町村を、包括補助により支援しています。

 

二の3 ベンチや上屋の設置を実施しようとする区市町村への都の支援を行い、自治体間格差が生まれないようにすべきだと考えるが、見解を伺う。

(回答) 都は、福祉のまちづくりのための施設整備に取り組む区市町村を、包括補助により支援しています。

 

三 都営住宅の環境改善について

1 鳩による被害について、どのぐらい相談が寄せられ、対策についてどのように話しているか伺う。

(回答) 鳩による被害の相談に対して、鳩のフンがベランダ等に堆積すると、排水口を詰まらせる原因ともなるため、居住者において定期的に清掃するよう適切な管理をお願いしています。

 

三の2 空き家のベランダや、入院等で人が不在の部屋のベランダの見回りをおこない、公社で清掃、及び防鳥対策を行うべきだと考えるが、見解を伺う。

(回答) 空き住戸のベランダについては、東京都住宅供給公社の巡回管理人による点検や近隣の方からの問合せ等により、必要に応じて、清掃や防鳥ネットの設置を行っています。 長期不在の住戸については、不在中に鍵を管理している方に、対応するよう連絡しています。

 

三の3 都営住宅居住者で希望する方には、防鳥ネットなどの対策グッズを無料で配布することが必要だと思うが、見解を伺う。

(回答) バルコニーの清掃、管理については、居住者が行うこととなっています。