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申し入れ・談話

2026.10.09

2026年第3回定例会を終えて(談話)

 


2026年第3回定例会を終えて(談話)

2026年6月24日
日本共産党東京都議会議員団
幹事長 里吉 ゆみ

日本共産党都議団は、小池都政10年の現在地を検証し、「生活できる東京」への提案を行いました。

1. 暮らしに軸足をおく都政への転換を提案

あらゆるものが値上がりし、23区内の9月の消費者物価指数は前年比2.7%も上がりました。賃金は物価上昇に追いつかず、最低賃金は生活に必要な額に全く届いていません。その中で知事が、都民の暮らしと営業を守る補正予算を今定例会に出さなかったことは、都民の暮らしに無関心な都政の姿を浮き彫りにしました。

 日本共産党都議団は、東京アプリ生活応援事業で1万1千ポイントをもらえない方への現金給付、水道料金の基本料無償化の継続、電気代・ガス代への補助、中小企業の賃上げ支援、ゼロゼロ融資、納税猶予の対象拡大などを速やかに実施することを求めました。

 都内の国民健康保険料の水準を2035年度までに統一する方針案を都が発表し、それに向け、負担軽減のために区市町村が行っている法定外繰入をなくすよう求めていることは重大です。1人あたり約1万9千円の法定外繰入がなくなれば大幅な負担増が避けられません。都の財政支出による負担軽減こそ必要です。

 また日本共産党都議団は、国民健康保険の均等割保険料を18歳まで無料にする条例案を提出しました。わが党と自由を守る会、グリーンな東京の3会派17人が賛成しましたが、都民ファーストの会、自民党、公明党などの反対で否決されました。引き続き実現をめざします。

 高齢者のシルバーパスの負担を一律1000円などに引き下げる区が9区と、23区の4割まで広がっています。自治体間格差が生じないよう、都として一律1000円または無料にすることを求めました。

 都知事選挙の公開質問状に知事は、「私立大学の生活支援は重要、都としても何か対応ができないか考えていきたい」と答えました。ところが、回答の具体化を求めたわが党の代表質問に対し、答弁に立ちませんでした。公開質問状への回答に責任を持ち、具体化に踏み出すべきです。

2. 「財界ファースト」の都政から転換する必要性も浮き彫りに

住宅費の高騰を抑える対策として、わが党が求めてきた住宅投機の規制について都がようやく「投機的取引は好ましくない」「抑制に必要な対策を検討していく」と答弁したことは重要です。都施行の再開発だけでなく、都が関与する再開発について対応すると答弁したことも、問題の深刻さを認めたものです。ところがその一方で、再開発や超高層マンション建設を引き続き推進していくとしたことは矛盾しています。再開発推進をやめるべきです。

気候危機対策について知事は、今定例会でも水素が「脱炭素」の切り札だと発言しました。とんでもありません。水素は「使う時にCO2を出さない」と都は答弁しましたが、世界で生産される水素の99%は化石燃料から作られており、作る時にCO2を排出します。都民をあざむく答弁は止めるべきです。

「脱炭素」と言うなら、都内最大のCO2排出源である品川火力発電所の廃止が必要です。わが党は国や運営会社と協議することを求めましたが、都は動く気がなく国任せの答弁でした。そればかりか都の「水素ビジョン」には、火力発電で水素と化石燃料を混ぜて燃やすことが描かれています。火力発電からの撤退を進める世界の流れに逆行するものです。水素活用も、火力発電の延命も財界の要求です。「財界ファースト」からの転換なしに、本気の気候危機対策は進みません。

大規模建築物について、資材製造・施工から使用、解体まで全体を通じたCO2等排出量(ライフサイクルカーボン)の算定・届出義務化が、全国で初めて始まることは重要です。さらに削減目標を義務化すべきです。

相次ぐ地震や豪雨を踏まえ、「避難所の環境設備や再エネ、蓄電池の導入を進める」、「都道のアンダーパスで侵入抑制を図るなどスピード感を持って実施し来年度予算にも反映する」と答弁したことは重要です。総合治水対策、避難所の改善、トイレカーなどの活用、耐震化の推進をはじめ都の災害対策の抜本的強化を求めました。

 水害や猛暑を抑えるうえで、樹木が「緑陰の形成等による気温上昇の抑制や防災力の向上など、多面的な機能がある」と、都が初めて答弁したことは重要です。樹冠被覆率を位置づけ、目標をもって取り組むべきです。

3. 全ての人の人権を大切にする都政への転換も急務

関東大震災の朝鮮人犠牲者追悼式典に、小池知事が追悼文を送るのをやめて10年になります。SNSで根拠のない情報が拡散され、外国人排除の風潮が広がる今こそ歴史の教訓を再確認し、悲劇を二度と繰り返さないとの意思を示すべきです。わが党は、今年も追悼式典を前に、立憲会派とグリーンな東京の3会派共同で知事に申し入れ、追悼文の送付を求めました。引き続き粘り強く送付を求めるとともに、差別のない多文化共生の東京をめざします。

 こども性暴力防止法が12月に施行されます。しかし、研修は事業者任せ、対策を義務化されない事業所も多く、課題があります。こういう状況を踏まえ、都が事業者へのサポートを検討すると答弁したことは前進です。着実に実施することを求めました。同時に、子ども自身が性暴力だと認識できること、安心して相談してもいいと思えることなど、人権をすえた包括的性教育が不可欠です。わが党は一般質問で、すべての都民を対象に包括的性教育を進めることを提案しました。

4. 高市総理と歩調を合わせた戦争準備、軍事ビジネスの後押しを厳しく追及

非核三原則の見直しを進める高市総理への不安と批判が広がっています。ところが小池知事は、相変わらず核廃絶は国の問題としただけでなく、残り5都県となった非核平和都市宣言についても「行う考えはない」と答弁しました。知事の姿勢が厳しく問われます。

都は日本核シェルター協会の求めに応じ、麻布十番や八重洲に地下シェルターをつくる計画です。協会が開いたフォーラムに知事は祝辞を出し、来賓の自民党国会議員はビジネスチャンスだと挨拶しました。さらに都は、軍事転用可能なドローンなどを開発するスタートアップ企業を支援対象にしました。軍事ビジネスの後押しはやめるべきと追及しました。

また国が、大島、新島、神津島、三宅島、八丈島の都営空港を、自衛隊が訓練等に利用する「特定利用空港」の候補としていると伝えてきたことについても、管理者の権限で拒否できるという事実さえ、答えませんでした。島民の暮らしに軍事訓練という戦争準備が入り込んでくるようなことは、きっぱり拒否すべきです。

都内高校の平和教育の政治的中立性や修学旅行先に辺野古を含むか等を調査するよう求める陳情が提出され、全会一致で不採択となりました。わが党は、政府の教育への介入を許さず、平和教育を萎縮させない立場を表明しました。

5. 自治体本来のあり方「公共を取り戻す」都政への転換を求める論戦

 知事が提案した来年度以降の都立病院の中期目標案は、地域医療構想などを踏まえ、「医療提供体制の適正化を図る」としています。病院の規模や提供する医療の縮小につながるものであり、中期目標案に反対しました。都立病院の独法化を強行して4年。すでに、大塚病院では病床が約100床減らされ、神経病院でも約30床減らされようとしています。現場からは、職員不足を訴える切実な声も出されています。都立病院の本来の役割を果たすために、都直営に戻すことを求めました。

都立大学法人の中期目標変更も提案されましたが、財界が求める特定分野での研究や人材育成を強化するものであり反対しました。都立大学の教員数がこの15年間で約1割減っていることが、わが党の追及で明らかになりました。研究力向上を図るなら増員こそ必要です。

公立小中学校では、教員の産休・育休や病休の代替教員が見つからず、副校長が担任に入るなどの状況が改善されていません。すべての学校に正規教員を基準より多く配置し、いつでも代替できるようにすることを提案しました。

 また都内の公立小中学校の校舎の8割以上は築40年以上となっており、対策は急務です。わが党は、区市町村が行う雨漏り、トイレなどの学校改修に対して、都独自補助や国制度への上乗せをする条例案を提出し、内容を知った保護者から歓迎の声が寄せられました。わが党とグリーンな東京の2会派15人が賛成しましたが、都民ファーストの会、自民党、公明党などの反対で否決されました。引き続き補助制度拡充を求めていきます。

小池都政がカジノ誘致を、ひそかに着々と進めていることは許されません。命をも奪うギャンブル依存症を増やし、深刻な生活破壊を広げることから、カジノの巨額の儲けは生まれます。にもかかわらず都がカジノについて、成長の力として期待していると答弁したことは重大です。国が誘致の申請を再開するまで7カ月。人の不幸の上に成り立つカジノ誘致はしないと、はっきり表明するよう求めました。

証券金融大手企業による、お台場の巨大ドームシアター建設計画の闇も深まりました。事業者との面会に、政策企画、建設、港湾、都市整備4局の部長4人がそろって出席したのに、本来残すべき記録は、情報公開請求ですべて「不存在」とされています。「具体的な内容がないから公文書を作成しなかった」と答弁しましたが、初めから表に出さない「秘密案件」だったとしか考えられません。わが党は引き続き全容解明に取り組みます。

以上