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申し入れ・談話

2020.11.30

新型コロナウイルス感染症の拡大防止のための総合的対策を求める緊急申し入れ

 日本共産党都議団は標記の申し入れを小池百合子知事あてに行いました。多羅尾光睦副知事が応対し、「総合的に都としてもいっそう対策を強化していかなければいけない」「最大限努力していきたい」と答えました。

★多羅尾副知事に要請文を手渡す(右から)原のり子、白石たみお、藤田りょうこの各都議(2020.11.30)


東京都知事 小池百合子殿
東京都教育長 藤田裕司殿

2020年11月30日
日本共産党東京都議会議員団

新型コロナウイルス感染症の拡大防止のための総合的対策を求める緊急申し入れ

 新型コロナウイルス感染症の急拡大によって、都内の陽性者数は最大で1日570人になり、重症者数も急増して30日時点で70人に上るなど、医療機関は予断を許さない事態となっています。
 先週の都のモニタリング会議で専門家は、「現在の増加比が4週間継続すると、新規陽性者が約2.3倍(約920人/日)程度発生する。深刻な状況になる前に、感染拡大防止策を早急に講じる必要がある」と指摘しています。
 感染を抑え込むためには、症状の少ない、あるいは無症状の陽性者を早期に発見する検査を抜本的に強化し、陽性者の保護、追跡(接触のあった方の感染状況の調査)を行う必要があります。都内の検査能力は1日約3.7万件(通常時)まで上がりましたが、実際の検査実施数は最大でも9864件(11月24日)にとどまっており、検査人数に対する陽性者の割合(陽性率)は6%台まで上昇しています。都としてより広く検査を実施する戦略を立て、直ちに実施する必要があります。
 加えて、人の移動を促すような政策については直ちに中止すべきです。「GoToトラベル」事業について、停止の判断を知事に委ねたうえ、感染拡大地域を目的地とする旅行を対象外にするだけで、出発地とする旅行は対象とし続ける菅政権の姿勢は極めて無責任ですが、都民の命にかかわる問題であり、都知事は国に積極的に対応の改善を求めていく必要があります。
 知事は「一番重要なのは重症者の数」と述べています。重症者の増加を抑えることは重要ですが、重症者数は陽性者などの指標より遅れて増加するため、迅速な対策をとるためには重症者以外の指標についてもより重視すべきです。
 医療機関に「こころづかい」を、というのであれば、行政がやるべきことは、実効性のある早急な感染拡大防止対策と医療機関への具体的支援です。

 よって、日本共産党東京都議団は以下を緊急に申し入れるものです。

  1.  クラスターや新規陽性者が多く発生している地域・集団を、都として把握し、大規模・集中的なPCR検査を実施すること。
  2. 医療施設、通所施設等も含めた福祉施設、保育園・幼稚園、学校、学童保育等に対する一斉・定期的なPCR検査をおこなうこと。
  3. 積極的疫学調査を行うための人材(トレーサー)を都として早急に養成、確保すること。
  4. 新型コロナの診療と通常の医療との両立のために、コロナ患者を受け入れる医療機関以外の医療機関にも、通常医療を支援する観点から、大幅な財政支援を行うこと。
  5. 東京都を出発地または目的地とする旅行を、GoToトラベル事業から直ちに除外し、事業者への直接支援を行うよう国に強く求めること。
  6. 東京iCDC専門家ボードの会議を公開すること。
  7. 迅速に対策を検討するために、新規陽性者数や入院患者数など、重症者数以外の指標についてもより重視すること。

以 上