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申し入れ・談話

2020.03.25

都立高校入試への英語民間スピーキングテスト導入中止についての申し入れ

★申し入れを手渡す(左2人目から)星見てい子、斎藤まりこ、里吉ゆみ、とや英津子、尾崎あや子、米倉春奈、清水ひで子の各都議(2020.3.25)


東京都知事  小池百合子殿
東京都教育長 藤田 裕司殿
同教育委員  遠藤 勝裕殿
同教育委員  山口 香 殿
同教育委員  宮崎 緑 殿
同教育委員  秋山千枝子殿
同教育委員  北村 友人殿                    

2020年3月25日
日本共産党東京都議会議員団

都立高校入試への英語民間スピーキングテスト導入中止についての申し入れ

 都教育委員会は、株式会社ベネッセコーポレーションと協定を結び、都立高校入試に英語民間スピーキングテストを導入するとしています。3月13日の都議会予算特別委員会でのわが党の質問を通じ、同テストの公平性・中立性・信頼性に大きな問題があることが明らかになりました。
 藤田教育長は答弁で、採点業務を請け負うベネッセの関連会社「学力評価研究機構」の実態について、基本的に協定書の記載でしか確認していないこと、採点はフィリピンで行われることを明らかにしました。採点を行う者が同社の社員なのか、下請け等別の会社の者なのか、答えることができませんでした。
 また、入試の中立性、信頼性を揺るがす問題として、ベネッセが自社のホームページで「進研ゼミ中学講座・オンラインスピーキング…入試や検定合格につながる、英語で話す力を伸ばす」などと謳い、家庭学習教材の宣伝、販売を行っていることを指摘したのに対し、藤田教育長は「確かめた上で、もしそういったことがございましたら、適正に対処してまいります」と答弁しました。
 さらに、今年度行われたプレテストの問題用紙や返却された結果シートには「supported by GTEC」のクレジットや「Benesse」と会社のロゴマークが入っています。保護者からは「進研ゼミをやっている子の方が有利になるのでは」と心配の声が上がっています。
 同テストは都立高校入試の英語100点満点に対し20点程度の配点となることが検討されています。都立高校入試という重大な進路選択に、このような教育産業のテストを利用することで、入試の公平性、中立性、信頼性が確保できるのか、大いに疑問です。
 よって下記の点について申し入れるものです。

  1. 採点業務を請け負う学力評価研究機構の実態やスピーキングテストの採点者の身分(同機構の社員なのか)について、詳細を明らかにすること。
  2. ベネッセコーポレーションが宣伝、販売している教材について、高校入試の公平性、中立性、信頼性を損なうものになっていないかを調査し、結果を公表すること。
  3. ベネッセ等民間事業者を活用した形での英語スピーキングテストの都立高校入試への導入を中止するとともに、本事業をあらゆる観点から検証すること。

以 上

★英語スピーキングテストについて予算特別委員会で質疑する星見てい子都議(2020.3.13)