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申し入れ・談話

2022.01.13

受験シーズンにおける痴漢加害の防止と被害者の救済に関する申し入れ

 

日本共産党都議団は本日、標記の申し入れを小池百合子知事と藤田裕司教育長、大石吉彦警視総監あてに行いました。
市川雅明交通局電車部長が応対し、「痴漢・盗撮被害は犯罪であり被害にあった方に一生の傷を負わせかねない、許すことのできない行為です」と答え、受験シーズンにインターネットやSNSで受験生をねらった痴漢行為を煽る投稿などについては、「被害者が被害を申し出られない共通テストの時期に加害を呼びかけているのはあらためて卑劣だと認識した。具体的な対策については持ちかえって検討します」と述べました。

                 

★申し入れを手渡す(左から)原田あきら、和泉なおみ、大山とも子、あぜ上三和子、里吉ゆみ、原のり子、斉藤まりこ、(交通局の4名)、池川友一、米倉春奈、福手ゆう子、とや英津子、藤田りょうこ、アオヤギ有希子、尾崎あや子各都議(2022.1.13)

○申し入れ内容は以下のとおりです。


東京都知事 小池百合子 殿
東京都教育長 藤田裕司 殿
警視総監  大石吉彦 殿

 

2022年1月13日
日本共産党東京都議会議員団

 

受験シーズンにおける痴漢加害の防止と被害者の救済に関する緊急申し入れ

 

 痴漢はもっとも身近な性暴力であり、性犯罪です。絶対に許されるものではありません。

 昨今、インターネットやSNSで受験生をねらった痴漢行為を煽る投稿がされています。その後の人生に影響を与える入学試験の日に痴漢加害を行うという極めて悪質で、卑劣な行為を許すわけにはいきません。とりわけ、東京は全国からもっとも多くの受験生が訪れます。都が、痴漢加害を防止するアクションを起こすことは、極めて重要です。

 日本共産党都議団は、これまでも「痴漢・盗撮ゼロの東京」をめざして調査を行い、議会でもくり返し質問してきました。私たちの質問に対して、知事は、「痴漢等の性暴力被害に遭うと、強い不安感などの症状があらわれ、精神的なダメージを受けるにもかかわらず、被害を受けたことを声に出しづらい」と答弁し、都営地下鉄などを所管する交通局長も「痴漢や盗撮は犯罪であり、加えて、被害に遭われた方の心に一生の傷を負わせることにもなりかねない行為です。決して許されるものではない」という認識を示しています。

 こうした中で、都営地下鉄では、「痴漢・盗撮・暴力は犯罪行為です。何かお困りのお客様や、お気付きのお客様は、駅係員、乗務員、警備員または巡回中の警察官までお知らせください」という加害を防止するアナウンスをはじめました。

 都として痴漢加害を起こさせないために、さらに積極的なとりくみを関係機関と連携して行うことが必要です。

 よって、日本共産党都議団は、受験シーズンにおける痴漢加害の防止と被害者の救済に関して、以下の点を緊急に申し入れます。

  1. 中学校、高等学校、大学などの受験シーズンに、痴漢加害を起こさせないよう、公共交通機関における対策を普段に増して強化すること。そのために、関係機関と連携し、駅の係員の増員、電車内の巡回警備、警察官による巡回、音声によるアナウンスや電車内の動画、電光掲示板での痴漢の加害防止のための呼びかけなど、具体的なとりくみを行うこと。
  2. 都営交通と警視庁においては、痴漢被害が発生した場合には、迅速な対応を行うとともに、遅刻せざるをえない状況に至った証明書などを発行すること。また、同様の対応を行うよう鉄道会社など関係機関に働きかけること。
  3. 大学入学共通テスト、都立大学入試において、痴漢被害を含めて本人の責めによらない事由で遅れた場合は、救済措置の対象となることを周知すること。また、受験の機会を保障できるよう、都立中学・高校で対応するとともに、中学校、高等学校、大学、専門学校など関係機関に働きかけること。
  4. 都として、関係機関と連携して、痴漢・盗撮被害の実態調査を行うこと。また加害を生まない対策、被害を受けた人の救済についても、関係機関と連携してとりくむこと。

以 上