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申し入れ・談話

2023.11.28

物価高騰の影響から都民の命とくらし、雇用と営業をまもるための申し入れ

 日本共産党都議団は28日、表題の申し入れを小池百合子宛に行いました。
 中村倫治副知事が応対し、「現在、補正予算の編成を行っております」とし、「要望については承りました。関係各局に伝えます」述べました。

★申し入れを行う(左から)とくとめ道信、原純子、清水とし子、福手ゆう子、和泉なおみ、大山とも子、
藤田りょうこ、里吉ゆみ、(中村副知事)、曽根はじめ、とや英津子、池川友一、原のり子、斉藤まりこ、
の各都議

申し入れ内容は以下のとおりです。


東京都知事 小池百合子 殿

物価高騰の影響から都民の命とくらし、雇用と営業をまもるための申し入れ

2023年11月28日
日本共産党東京都議会議員団

 長期に及ぶ物価高騰による困難が続いています。実質賃金は18か月連続で下がり続けており、総務省の家計調査では、今年に入って家計の実質消費支出が前年より増えた月は2月だけで、他の8カ月はマイナスです。
 東京商工リサーチの調査では、都内企業の倒産件数は今年10月で163件、前年同月比で71.57%増となっています。また今年に入ってからの倒産件数は1309件となり、既に昨年の1151件を上回っています。全業種での増加は14年ぶり、飲食店では過去2番目の多さとなっています。
 コロナ禍で減った仕事が戻らないまま、物価高騰がおそい、賃上げが追い付かない状況で家計消費は増えず、中小企業の経営はいっそう厳しさを増しています。物価高騰は今なお先行きが見えず、年末にかけて倒産・廃業が急増する恐れがあります。中小企業の倒産・廃業と、リストラ・解雇、雇い止めなどの雇用危機が進行すれば、大不況の悪循環に陥ります。

 都庁の下で毎週行われている支援活動では、毎回600人以上の方が食料を受け取られており、年金をもらう年齢になっても働き続けているが支出が増え、生活が苦しい方、電気やガスが何度も止められ、家賃も滞納している方など、実態は深刻です。
 また、都が6月補正予算で実施した医療機関、福祉施設・事業所に対する物価高騰対策のための支援金は、9月末までとなっている上に、内容も不十分です。10月に遡及して対策を具体化するとともに、金額や対象範囲を充実させる必要があります。
 また、冬にインフルエンザとの同時流行の可能性も指摘されているコロナウイルスへの対策も、強化が必要です

 いま、都政に求められているのは、年末年始に向け、都民の命、くらし、健康を守り、中小企業の営業と雇用を守るために総力を挙げて支援策に取り組むことです。
 よって、日本共産党都議団は、以下について強く要望します。

  1. 物価高騰による影響から都民の命とくらし、雇用と営業をまもるための補正予算を都独自の財源も投入し迅速に編成すること。
  2. つなぎ融資の融資限度額の引き上げを行うこと。
  3. 物価高騰対策のゼロ金利融資を創設すること。コロナ対策融資の条件変更や借り換えも柔軟に行うこと。
  4. 公衆浴場や運輸事業者、特別高圧電力・工業用LPガスを使用している中小企業等に対し、燃費の高騰による負担を軽減する支援策を行うこと。
  5. 家賃やリース代などの固定費への補助を行うこと。
  6. 中小企業や家庭に対し、水光熱費への補助を行うこと。とりわけ島しょ地域に対しては、ガソリン、灯油、軽油など燃油の補助を行うこと。
  7. 島しょ地域への貨物運賃補助の額を拡充し、対象品目を広げること。
  8. 企業に対し、解雇や雇い止めを行わないよう知事が呼びかけること。年末年始を含め、就労や解雇、雇い止めになど、労働問題に関する相談体制の強化を図ること。
  9. 中小企業の資金繰り・経営に関する年末特別相談を行うこと。
  10. 9月末までとなっている医療機関、福祉施設・事業所への10月以降の物価高騰対策を10月に遡及して行うこと。実施にあたっては、支援金の額を現在の物価高騰の規模にふさわしい水準に引き上げるとともに、対象となる施設を地域密着型サービスなどにも広げること。
  11. 物価高騰により多くの都民が生活に苦しんでいる現状を踏まえ、住民税課税者も含め、幅広い対象者に対して給付金を支給すること。
  12. 年末年始やその前後において、都としてビジネスホテルを確保し、住居を喪失した方が安心して滞在できる個室の一時宿泊場所として提供すること。
  13. 生活保護の申請受理や他の必要な支援の提供を行えるように、各区市に窓口を開くよう働きかけるなど、年末年始の期間も切れ目のない支援を実施できるように体制を整えること。
  14. 都立学校の給食費への補助を拡充し、無償化に踏み出すこと。区市町村立学校の給食費を無償化するとともに、私立学校の給食費や昼食代に補助を行うこと。
  15. 私立学校に対し、物価高騰分の光熱水費の支援を行うこと。
  16. コロナ禍の下でも、子ども、障害者、高齢者などを支え続けてきた福祉労働者に対し、その仕事にふさわしく、処遇改善・賃金引き上げを行うために、都として緊急に財政支援を行うこと。
  17. コロナの治療薬と入院費用の無料化のための助成を行うこと。
  18. 医療機関への支援金、年末年始等に診療・検査体制と調剤体制を確保するための支援事業など、感染拡大時に実施することになっている事業について、感染状況に関わらず実施することとし、速やかに執行すること。

以 上