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申し入れ・談話

2025.08.06

危険な暑さから都民の命を守る緊急申し入れ

 

 日本共産党都議団は本日、「危険な暑さから都民の命を守る緊急申し入れ」を小池百合子知事と坂本雅彦教育長あてに行いました。

 福祉局総務部の吉野成典総務課長、保健医療局総務部の田邉泰彦総務課長、教育庁総務部の森川比呂志総務課長が応対し、「現場に根ざした意見を聞きましたので、関係所管で共有します」と述べました。

申し入れを行う(左から)尾崎あや子、とや英津子、福手ゆう子、清水とし子、藤田りょうこ、田中とも子、里吉ゆみの各都議(2025.8.6)

申し入れ文書PDF


東京都知事 小池百合子 殿
東京都教育長 坂本雅彦 殿

2025年8月6日
日本共産党東京都議会議員団

危険な暑さから都民の命を守る緊急申し入れ

 今年の6月、7月の日本の平均気温は観測史上最高を更新し、昨日(5日)は国内の観測史上最高気温が更新され、都内でも青梅、八王子、府中で40℃以上となる危険な暑さを記録するなど、気候変動の影響は命をも脅かすものになっています。6月の東京消防庁の熱中症による搬送人員(速報値)は1,571人に上り、昨年の3倍近くになりました。

 昨年度に都内で熱中症により屋内で死亡した方のうち、エアコンの設置がなかったか、エアコンがあっても使っていなかった方の割合は8割を超えており、命を守るためにエアコンの使用は不可欠です。知事は6月の都議会で、「暮らしへの不安からエアコン等の利用をためらうことがあってはなりません」と述べました。そうであれば、エアコンの購入・設置費用や電気代への支援を行うことが求められています。

 7月末には津波警報による避難所開設があったように、災害時には避難所となる学校体育館などのエアコンの整備も、命を守るために欠かせません。また今夏も都立学校のエアコンが老朽化により故障し使えなくなる事態が生じており、子どもたちを守るためにもエアコン整備をはじめとする暑さ対策が急務です。

 福祉や医療分野で働く人の暑さ対策も重要です。都は今年度から独自に、訪問系介護サービス事業所に対して、暑さ対策の物品の購入費補助を行っていますが、障害福祉分野の訪問系事業所や、介護保険事業を行っていない訪問看護ステーションは対象外です。都内の訪問系事業所は自転車での移動が多く、特に医療的ケアを必要とする方を対象とする場合などでは訪問する地域が広いため移動時間も長く、熱中症対策が重要です。

 暑さから都民の命と生活を守る対策の強化が必要です。

 よって日本共産党都議団は以下の事項を緊急に行うよう強く求めるものです。

  1. 生活保護受給者など支援を必要とする方に対し、電気料金の心配なくエアコンを使用できるようにするための経済的支援を行うこと。
  2. 生活保護受給者、低所得者等でエアコンの新規設置や買い替えが必要な方に対し、省エネエアコンを自己負担なく購入・設置できるようにするための助成を行うこと。
  3. 水道の基本料金の無償化は、もともと減免を受けている生活保護利用者等には恩恵がないことを踏まえ、従量料金についても負担軽減を行うこと。
  4. 体育館をはじめとする学校施設のエアコン設置が100%になるよう、東京都の補助を充実するとともに、更新にも補助を行うこと。都立学校のエアコンの故障は直ちに修繕するとともに、計画をつくり故障する前に更新すること。
  5. 学校施設の最上階の天井や窓の断熱改修を、改築や大規模改修を待つことなく早急に行うとともに、区市町村が行う学校断熱改修に助成すること。
  6. 給食調理室の空調設置は、調理員の命と健康にかかわる問題であり、多摩地域を中心に残る未設置校を早急に解消するため、補助を充実すること。性能が不十分なエアコンの更新や、大量の熱を発するガス式の回転釜を電気式に交換する費用の支援などを行うこと。
  7. 小中学校の屋外テントやプールの遮熱対策、ミストシャワーの設置、暑さ指数計の購入など、熱中症対策を行う区市町村を支援すること。
  8. 都内の訪問系介護サービス事業者に行っている、暑さ対策緊急支援事業について、介護保険事業を行っていない訪問看護事業所や障害児(者)への訪問系事業所に対しても同様の支援を行うこと。
  9. 都立練馬城址公園はじめ木陰が少ない公園には、子どもや家族連れなど公園利用者が安心して利用できるよう、遊具の近くにシェードを張るなど暑さ対策を講じること。

以上