ご意見・ご要望
ページトップヘ

申し入れ・談話

2025.08.12

秩父宮ラグビー場の財産処分の申請と大臣認可に抗議し、 取り消しを求める声明

★声明(印刷用PDF)

独立行政法人日本スポーツ振興センターの保有する財産の処分等について(申請)

独立行政法人日本スポーツ振興センターの重要な財産処分の認可について(認可)

 

秩父宮ラグビー場の財産処分の申請と大臣認可に抗議し、取り消しを求める声明

2025年8月12日 日本共産党東京都議会議員団
 幹事長 里吉 ゆみ       

 JSC(独立行政法人日本スポーツ振興センター)は7月31日、秩父宮ラグビー場について財産の処分を文部科学大臣に申請し、阿部俊子文科大臣は8月7日、これを認可しました。
 数々の問題が指摘されている神宮外苑再開発の行程をまた一歩、前に進め、権利変換という重大な節目の手続きに道を開くものであり、都民・国民の強い反対を押し切ってこれを推し進めたJSCと文科大臣の責任は重大です。

 JSC自ら「聖地」と認める秩父宮ラグビー場の建て替え計画には、これまでもラグビー関係者やファンから強い反対の声が上がっていました。
 7月2日には、神宮外苑地区再開発の再考を願う建築・造園・都市計画・環境の専門家有志が新ラグビー場建設について、樹木の保全や生態系を脅かし、歴史的文化的資産を破壊すること、PFI事業スキームへの疑問、災害時リスクなどを挙げ、JSCから文科大臣に財産処分の申請があった場合に、これを認可しないよう要請していました。
 JSCは上記の申請を行ったことを、8月4日の「神宮外苑の自然と歴史・文化を守る国会議員連盟」主催の勉強会でわが党の吉良よし子参議院議員に質されるまで、国会議員に明らかにしませんでした。また原田あきら都議が大臣認可に要する期間を尋ねたのに対し、「ケースバイケース」と明言を避けました。ところが、その直後の認可となりました。

 このように、様々な未解決の問題を抱えたままの計画を、都民・国民の反対を押し切り、しかも隠れるようにして性急に推し進めることなど断じて許されません。JSCは申請を取り下げ、また文科大臣は認可を取り消すべきです。
 また文科大臣の認可を受け、JSCは次に東京都知事に対し、事業計画の変更の認可と、権利変換計画の認可を申請することになります。日本共産党都議団は小池知事に対し、いずれについても認可しないよう強く求めるものです。

 そもそも神宮外苑再開発は、東京都と萩生田光一衆議院議員、森喜朗元首相ら自民党政治家、そして三井不動産やJSCが一体となって、都民・国民の目に隠れて推し進めた計画であり、日本共産党都議団は、この計画が多くの問題を抱えていることを議会質問や開示資料によって明らかにし追及してきました。そして今なお、十分明らかになっていない疑惑があります。わが党は、引き続きみなさんと力をあわせ、神宮外苑再開発の中止・見直しを求め、全力を尽くします。

以上