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質問・条例提案

2018.06.27

2018年第2回定例会に提出した文書質問

2018年第二回都議会定例会
文書質問趣意書
提出者 藤田りょうこ

質問事項
一 ヤングケアラー支援について

一 ヤングケアラー支援について

 少子高齢化、核家族化、夫婦共働きなど、子育てや介護の形も社会背景の影響を受け、一人でいくつもの役割を担う方が増えています。
 団塊の世代が後期高齢者となる2022年からさらに高齢化率はあがり、2030年には都民のおよそ4人に1人が高齢者となる予想です。
 高齢者介護の担い手として、まずかかわらなくてはならないのが家族ですが、働きながら、育児をしながらの介護も珍しくなく、介護をする方の健康と尊厳を持った生き方の保障が課題となっています。
 介護は若者の生活や人生にも影を落としかねません。
 日本ケアラー連盟が2016年に藤沢市の公立小中学校教員を対象に実施した調査では、家族のケアをしている児童生徒には「遅刻、欠席、不登校」や「提出物、学力、学習の遅れ」など学校生活への影響が見られていました。10代から難病の家族を介護していたAさんは、進学をあきらめ18歳から仕事と介護の生活で、自らも心の病を患ってしまいました。本人にとっては重い負担でも周囲には相談しにくく孤立しやすいという特徴もあります。

Q1 健やかな成長と教育の機会を保障されるべき若者が、介護のためにその権利が保障されないことについて、どう考えますか?

 2012年総務省の調査によると、家族を介護する15歳から29歳は約17万7千人。若者介護を研究する立正大学の森田久美子准教授は、「家族の規模が小さくなり、少子化や晩婚化でさらに増えるだろう」とみています。
 今後増えることが予測されるヤングケアラーの実態を速やかに把握し、必要な支援につなげなければ、未来を担う若者が社会で活躍する機会を失いかねません。それは、社会にとって大きな損失です。若者の未来を支える多角的な政策が必要です。

Q2 都内にはこのようなヤングケアラーが何人存在し、どのような支援を必要としているのか調査すべきと考えますが、いかがですか?

藤田りょうこ議員の文書質問に対する答弁書

一 ヤングケアラー支援について

A1 子供たちが、家族の介護を含む家庭の事情等により、学習の機会が保障されない状況に至ることのないよう、学校において、関係機関と緊密に連携しながら、子供を取り巻く環境の改善に向けて支援を行うことは重要です。
 そのため、都教育委員会は、区市町村教育委員会におけるスクールソーシャルワーカー配置の推進や、都立学校へのユースソーシャルワーカーの派遣などを通して、学校と福祉分野の関係機関との連携を支援しています。
 今後とも、都教育委員会は、区市町村教育委員会と連携しながら、学校が関係機関の協力を得て、子供や家庭への支援を充実させることができるよう努めていきます。

A2 高齢者・障害児者・難病患者等の介護や看護を行っている方のニーズは、区市町村が地域の実情に応じて実施する、家族介護者の交流会や介護講座、保健師による相談等の取組を通じて、把握しています。
 都は、区市町村が実施するこうした取組を、包括補助等で支援しています。

以 上

 

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